側音化構音の研究

側音化構音とは?

発音するときに、なんらかの理由で、口の真ん中ではなく、横から音を作り出していること です。

「特に理由がないのに発音に問題がある」、という意味をあらわすことばの問題の分類として、機能性構音障害(きのうせいこうおんしょうがい)という用語があるのですが、その中でも最も人数が多いのが、側音化構音です。

<側音化構音が起きやすい音>
・き、し、ち、り、ぎなどのイ列の音、
・きゃ行、しゃ行、ちゃ行、りゃ行、ぎゃ行、など

<言いにくそうな単語(例)>
・しちじ(七時)、きゅうり、ちょきん(貯金)、しゃっきんとり(借金取り)、きききりん(樹木希林)、ちゃりてぃー(チャリティー)

側音化構音は、自然に治る、というものではなく、舌のトレーニングや発音の練習をすることで、完治することが多いです。

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言語聴覚士の中でも絶滅危惧

「イ列の音が言いにくい症状に、側音化構音という名前があるんだ・・・」
ということが分かったら、次に、トレーニングに付き合ってくれる言語聴覚士(ST)

さんを探すことになるでしょう。

ところが。

実は、STの中でも側音化構音はかなりマイナーな世界です。訓練を受け入れている施設はとても少ないですし、研究者もほとんどいません。そんな、STの中の絶滅危惧種、といわれているのが、側音化構音、機能性構音障害だったりします。

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わたしも側音化構音

私も小学生のころから、ずっとキリキリ、が言いづらく困ってました。
そのまま、言語聴覚士(ST)の学校に入学するまで、25年間ずっと側音化構音で話していたわけです。

「言語聴覚士さんでも側音化構音になるんですか!?」

となぜか当事者さんにビックリされますが、なりますよ、もちろん。

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