カテゴリー
社労士として

コロナ陽性/濃厚接触者になってお休みするときの所得補償のまとめ

コロナウイルスの勢いがすごいです。
コロナ陽性になったり、濃厚接触者になって職場をお休みしなくてはいけない場合、どのような所得補償が受けられるのか、まとめてみました。

陽性になった場合

新型コロナウイルス感染症に感染すると、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」という法律に基づき、就業制限がかかります。就業制限を発令するのは、都道府県知事(保健所)です。

ただし、実際のところ、感染している人数が多すぎて保健所での連絡対応が間に合わず、保健所からの連絡は遅れる場合もあるようです。

就業制限が解除されるまで

症状がある場合→発症日から11日後

無症状の場合→検体採取日から7日後

コロナ陽性になった場合、陽性になった従業員側からすると、休んだ期間の所得補償が気になるところかと思います。

陽性となり、就業制限を受けている期間中の補償は、「感染経路が業務に関連」か、「私的な外出等か」で大きく2つの方法に分かれます。

①業務に関連して感染したことが明らかなケース
コロナウイルスに感染した患者さんの治療に従事した医療職、など、感染ルートが業務上と考えられる場合、労働基準監督署により労災認定がされ、休業補償給付の対象となります。(金額は過去3か月間の平均賃金の8割)。
休業補償給付は職場をお休みした4日目から支給されます。最初の3日間は職場が直接負担しますが、日曜日のような、もともと出勤日ではない日は、労災からの保障が受けられません。

②私的な外出等で感染したケース
正社員などで社会保険に加入している場合、傷病手当金の支給を受けることができます(金額は過去1年間の標準報酬額の3分の2)。入院療養だけでなく自宅療養であっても対象となります。休業を開始した4日目から支給されます。

傷病手当金の申請書には、本来、医師が記入する欄があるのですが、感染者数の急拡大のため、担当医師が記入できない場合があります。
申請書が作成してもらえない場合には、療養状況申立書、という用紙を自分で記入し、職場に提出します。

療養状況申立書(PDF)

なお、最初の3日間は傷病手当金は受けることができないため、有給を消化したりするなどの対応が考えられます。傷病手当金は、そもそも出勤日ではない日についても支給されます。

濃厚接触者になった場合

次に濃厚接触者についてみていきます。
現在、濃厚接触者の待機期間は5日間です。

保健所から、濃厚接触者と指定された場合、陽性者と最後に接触があった日を0日目として、翌日から5日間、外出の自粛と健康観察が要請されます。

ただし、こちらも、5日間を待たずに出勤が可能になる場合があります。

参考
オミクロン株陽性者の濃厚接触者が5日間をまたずに、待機を解除する場合の検査


濃厚接触者の場合には、コロナ陽性の場合のような就業制限という強いルールではなく、保健所からのお願いを受けて、会社が休業指示をする、というカタチになります。

濃厚接触者になってお休みをする5日間の所得補償については、いくつかの方法が考えられます。

「有給休暇」を取得する
(本人が申請する)

有給休暇を取得すると、給与を減額されることなく休みを取得することができます。
ただし、有給休暇の取得は、あくまで従業員側の権利なので、会社側が日付などを強制することはできません。
また、従業員からすれば、有給休暇の残日数が減ることにもなりますので、お互いに納得できるよう、よく話し合っておくことが大事です。

②「雇用調整助成金」を申請する
(職場が申請する)

感染防止のため、職場が休業命令を発令した場合、会社側は従業員に休業手当(平均賃金の60%以上)を支給する義務が生じます。この休業手当を支給する際に、休業手当に相当する額の一部あるいは全額に国の助成金を利用することができます。それが「雇用調整助成金」です。

「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」を申請する
(職場もしくは本人が申請する)

様々な事情から、休業手当や雇用調整助成金の支払いを受けることができなかった場合、濃厚接触者となった労働者が自ら申請することによりで、休業支援金・給付金を受給することができます。


コロナ陽性になったり、濃厚接触者になって職場をお休みしなくてはいけない場合に、どのような所得補償が受けられるのかをまとめてみました。

労災認定や、傷病手当金、など難しい用語が多かったかと思います…。

もし、もっと詳しく知りたい場合には、お気軽にメッセージ頂ければと思います。